クロス円
クロス円とはFXにおける通貨ペアの内、 米ドル以外の通貨と、日本円のペアのことをいう。 例えば、ユーロ円、ポンド円、・・・など。
現在、基軸通貨は米ドルとなっています。 この為、米ドル以外の通貨と円を取引する際には米ドルを円で購入し、 米ドルでその通貨を購入する事になります。 そのためEURO/USDの市場において、大きなドル売りがあれば、 市場でドルが余っているから価値が下がる。 そのため他の市場、例えばUSD/JPYの市場においてもドル安となりやすい。 つまり間接的に各市場はつながっています。
このような市場が間接的につながっているために、 今現在、どの通貨が高いのか、安いのかが分かります。 例えば、下の図において価格の変動が逆方向の場合、左:USD/JPY市場、右:EURO/USD市場 の場合は、「通常」であり、USD/JPYでドル売り、円買いがあれば、EURO/USDにおいてもドル売り、EURO買いがある。
しかし価格の変動が同方向の場合がある。(左:USD/JPY市場、右:EURO/USD市場) この場合は「異常」であり、USD/JPYでドル売り、円買いがあったとしても、 EURO/USDにおいてはドル買い、EURO売りとなっている。 基本的にEURO/USDの市場がメインの市場(全取引の3割くらい、USD/JPYは1割程度)であるため、 円がEUROよりも高く推移していることが分かる。 時折、このような現象はリスク回避の円買いと呼ばれる。
よってこのようにドルを介して、間接的に市場がつながっているため、 売買を行う通貨ペアのみならず、EURO/USD、GPB/USD、・・・などの市場も見る必要があります。 これから対象としている通貨ペアの動きを説明することも可能な場合があります。
レートの計算
具体的には次にようにEURO/USDはUSDを介して、計算する。 そのためこのクロスという概念を利用し、裁定取引を行うことができる。 例えば次のような計算から計算されるEUR/JPYの値と証券会社・マーケットメーカーがEUR/JPYの市場において提示している値を比較することにより、売買することもできる。